The United Nations Office for Project Services (UNOPS)

シリアの中核施設における緊急能力支援

UNOPSは、日本政府からの資金提供により、シリアの複数の病院において、紛争や新型コロナの影響を受けた人々に対する救命サービスの提供を支援しています。

現在、約1,460万人のシリア人が人道支援を必要としており、これは2011年のシリア紛争開始以来最多となっています。そのうち1,200万人以上の人々が、医療支援を必要としています。

現在進行中の紛争と新型コロナの流行に病院が対応できるように、UNOPSは緊急的に633点の医療機器を調達し、シリアの4つの県にある25の公立病院に配布・設置しました。これによって各病院は患者の方々が必要としている医療サービスを提供できるようになりました。

UNOPSアンマン地域中核事務所の所長を務めるムハンマド・ウスマン・アクラムは、以下のとおり述べています。

「このプロジェクトにより、対象となる医療施設は、日増しに増える医療サービスへの需要に対応できるようになります。恩恵を受ける人々は、4つの県(ダマスカス県、ダマスカス郊外県、アレッポ県、スワイダ県)合計で、年間約980万人にのぼります」

「これらの医療機器は、人々の命を救うために欠かせないものとなるでしょう。」

UNOPSはさらに、医療従事者や病院職員の能力向上支援のため、新しい医療機器の正しい使用方法とメンテナンスに関するトレーニングを実施しました。

在シリア日本国大使館の三宅浩史臨時代理大使は、以下のとおり述べています。

「日本は、紛争と新型コロナの影響を受けたシリアの人々を支援するために、引き続き人道支援を行っていきます。」

「私たちの支援が、一人でも多くのシリア人の苦しみを和らげ、彼らが現在直面している複雑な問題を乗り超えるための一助となることを心から願っています。」